正負の数加減法赤と黒のゲーム
中学に入って初めて学習する正負の数の加減法ですが、後に学習する文字式につながるので大切です。指導のポイントは、
1.符号と演算との違いをはっきりさせること
2.マイナスをひくと何故増えるのか
3.代数和の考えがしっかりできるか
です。それを指導するのにとても有効なのが、トランプを使った「赤と黒」のゲームです。それについて紹介したいと思います。
このゲームの持つ効果について
トランプには赤のカードと黒のカードがありあます。赤を財産(プラス)、黒を借金(マイナス)《逆でもよい》として「ばばぬき」のように隣の人から1枚のカードを取り、反対の人に1枚のカードを取られ、自分の持ち点が多い方が勝ちというゲームです。
子ども達はゲームでいかに勝かを考えて夢中でやります。したがってこちらが指導しなくても自然に、赤と黒の同じ数はキャンセルしたり、赤は赤同士、黒は黒同士集めて計算し、それらの差で得点を求める方法を身につけます。さらに、カードを取られるとき赤(プラス)を取られると得点が減り、黒(マイナス)を取られると得点が増えることもわかります。また、手持ちの合計は+が省略されているわけで、代数和の考え方につながります。さらに、カード1枚ずつが項ですので項を入れ替えての同類項をまとめることにもつながっていきます。
この「赤と黒」というゲームは生徒も楽しく学べて自然に理解できる大変よい方法です。
実践記録
1時限目
人数が4人なら1〜4まで、6人なら1〜6と、人数までのカードとジョーカー1枚を用意します。
赤(ハートとダイヤ)のカードは財産
黒(クラブとスペード)のカードは借金
プラス
3万円の財産 → +3万円
マイナス
3万円の借金 → ー3万円
0万円
発表 黒板につぎのカードをはっていくつになるか言わせる
ルール 1周回るまでストップをかけられない
ストップをかけた人が最高点でなければビリの人の点数と入れ替える
記録表の書き方について
親が記録をつける
得点を書く
順位をつけて書く
全員の得点を合計する
板書 黒板でいくつか点数を計算させる
指導 合計点はいくつになるか、計算させる中で確認させる。
実際のゲームは15分くらい。
ここではゲームのやり方だけの注意にとどめておきます。
2時限目
きのうのゲームおもしろかった。何もっとやりたい。じゃもう少しやろうか。と生徒のやる気をそそり、予定通りゲームを再開する。充分にゲームをやらせることが大切です。
期間巡視をしながら、生徒の得点の計算の仕方を観察する。
15分くらい前に終了の指示をする。
生徒に質問をしながら赤と黒のゲームのまとめをする。
・カードをもらうとき
赤のカードだと→うれしい・増える
黒のカードだと→かなしい・減る
・カードをとられるとき
赤のカードだと→かなしい・減る
黒のカードだと→うれしい・増える
この感覚がとても大切で、後でとても役に立ちます
3時限目
質問をしながらまとめの続きをします
持ち点の計算方法
・赤と黒にわけてそれぞれ計算する
・数の大きい方から小さい方をひく
赤が多ければ プラス(財産)
黒が多ければ マイナス(借金)
・赤と黒で同じ数があればあればそれを除いて計算する(複数も可)
ゲーム後、各自の得点の合計をすると必ず ゼロ となる
順位の付け方
・プラスの方は大きい順
・つぎにゼロ
・マイナスは小さい順
生徒たちは、ゲームの中で自然とこの計算方法を身につけますので、どんどん言ってくれます。
伏せてゲームをする
さてこれからがこのゲームの最大のポイントです。
配ったときに持ち点の計算をし、そのあとカードは伏せてしまい、取られたカードや取ったカードを見て持ち点の計算をしながらゲームを進めていきます。
ここでは前にまとめた「黒のカードをとられるとうれしい」という気持ちがとても生きてきます。
ルール改正
ルールを改正しtもう一度やるか促してやる気をそそります。
ビリストップ
ビリだと思ったらストップをかける。
もし本当にビリならトップと入れ替える。
もし違っていたらビリと入れ替える
配ったらすぐに得点を計算しメモしてカードを伏せる
カードを取ったり取られたとき、お互いにカードを見る
ゲームが終了するまでカードを伏せておく
ゲームが終わったら計算があっているか確認する
板書 実際に例としてカードを表にして得点を計算させる。
メモをしてすべてのカードを伏せる。 +2
次にカードを1枚もらい得点がいくつになるかを考えさせる
計算しメモ +2 伏せる ↓ 隣から取る
隣から +1 を取る 計算しメモする +3 伏せて置く
となりに ー3 を取られる 計算しメモする ↑隣に取られる
マイナスを取られるのうれしい。増える。だから +6
このように、前時にまとめた『うれしい』『かなしい』の感覚が生きてきます
ゲームはこれで終わりです。